【伊豆市土肥】土肥地区に津波避難施設 伊豆市・24年度から運用開始へ
概要
伊豆市は、同市土肥(とい)地区沿岸部の松原公園内に津波から身を守るための一時避難施設を建設し、2024度から運用開始する。
平時は観光施設として利用し、災害時は地域住民や観光客の避難施設になる。市によると、防災と観光を兼ねた津波の一時避難施設は全国でも珍しいという。
十五日の臨時市議会で、建設費約十一億六千六百万円の予算案が全会一致で可決された。
総事業費は約十四億円になり、施設は鉄骨四階建てで、高さは一八・八メートル、一階は土産物の販売スペース、二階はイベントスペース。
災害時は避難場所となる三、四階はそれぞれレストラン、展望台として活用する。
避難場所は両階合わせて約六百十六平方メートルで、最大千二百三十人が避難できる。
県の第四次地震被害想定によると、市沿岸部は南海トラフ地震で最大一〇メートルの津波が最速六分で到達する。
到達時間が早いため、市危機管理課の担当者は「発生したら、観光客や住民が海から離れて水平避難するのは困難」とみる。
県は一八年、土肥地区沿岸部を全国で初めて「津波災害特別警戒区域(オレンジゾーン)」に指定。
市も区域内に一〇メートルの津波から逃れられる避難タワーを三カ所に建設するなど、高い建物に逃げる「垂直避難」の整備に力を入れてきた。
一方、松原公園一帯は地域観光の目玉エリアで、夏には首都圏などから多くの海水浴客らが訪れる。
市によると、特別警戒区域の指定を巡っては、地元の観光事業者が観光への風評被害を懸念し、「防災だけでなく平時は観光誘客にも使える整備をしてほしい」との声があった。
市も「観光防災まちづくり」の拠点として建設を計画してきた。
菊地豊市長は会見で「避難だけの施設を造るのはもったいない。普段使わない施設に逃げようとは考えないだろう」と話し、観光と防災を合わせた新たな防災モデルに期待した。
運営者のつぶやき
2024年から土肥で、「観光」と「防災」が掛け合わさった施設が誕生する予定です。
防災と観光を兼ねた津波の一時避難施設は全国でも珍しいそうで、良いサンプルケースになると海の多い伊豆半島にとっては有難いですね。
まだまだ先の話ですが、これからの土肥の観光が少しでも活性化する事を願っています。
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